2月の園だより |
スマートフォンは、私たちの今の生活においては、なくてはならない必需品と言えますが、一方で様々な弊害があることが指摘されています。まず、スマホを使用すると、脳の知的中枢である前頭前野の活動が抑制されます。前頭前野は、感覚、視野、運動にかかわる他の脳の部位よりゆっくり発達することがわかっていますが、その働きが抑制されると、思考やコミュニケーションといった人間らしい能力が身につきません。そのため脳の成長にいちばん大事な時期に、特に配慮することもなく子どもにスマホを与えてしまうことは、その成長を損なう危険性が多分にあります。
多くの人は「有害なコンテンツを見せなければ大丈夫なのでは?」「ジブリやディズニーのアニメなら子どもが見ても安心」などと安易に考えているようですが、事態は想像以上に深刻です。「赤ちゃんを泣きやませるとか、幼児をおとなしくさせるためにスマホやタブレットを渡してしまう親がいますが、あれは絶対にやめるべきです」と、脳科学者は強く警告しています。0歳児でも、iPhoneやiPadに興味を持ち、画面をスワイプして遊んだりしていますが、生まれたときからデジタル機器が生活の中にある世代の子どもたちには、既に明らかな異変が起こり始めています。
具体的には、近年小・中学校の児童生徒の中に、自分の感情をうまく表現できなければ、他人の感情もうまく理解できないという子どもたちが急増しているのです。その原因としてあげられているのが、子どものスマホ使用以前に親がスマホをいじりながら我が子に接する「ながら子育て」です。生まれたばかりの赤ちゃんは、目の細胞が未発達で30㎝程の距離にしか焦点が合いません。この30㎝というのは赤ちゃんがおっぱいを飲みながら見つめる母親の顔との距離です。赤ちゃんは、お母さんと目と目を合わせることで安心し、親子の愛着関係が生まれます。これは哺乳瓶で赤ちゃんにミルクを飲ませるときも同じです。
このような我が子の心を育てる大事なときに親がスマホをいじっていると子どもは愛着形成がされず「外の世界で何があってもここに戻ってくれば大丈夫」という心の安全基地を持つことができません。その結果「ストレスに弱い」「イライラしやすい」「不安や抑うつになりやすい」といった問題がおこる可能性が高まるのです。
このようなデジタル機器が子どもの脳に及ぼす悪影響を開発者たちはよく知っているようです。というのも、iPhoneやiPadなどを世に送り出したアップルの創業者の一人で、カリスマ的なCEOであったスティーブ・ジョブズ氏は、子育てではローテク主義を貫いたというのは有名な話です。ニューヨーク・タイムズの記者がiPad発売直後の取材でジョブズ氏に「あなたの子どもたちはこの製品をどんなふうに楽しんでいるのか」と質問したところ、「うちの子たちは使っていない」と答えたそうです。さらに「自分の子どもたちがデジタル機器に触れる時間を厳しく制限している」とも明かしています。マイクロソフトの創業者の一人、ビル・ゲイツ氏も「子どもたちには14歳まで携帯電話を持たせず、夕食のときは取りあげていた」と語っています。
さらに、欧米のハイテク企業のトップたちは、身体活動、芸術、体験学習などを重視し、12歳未満のスクリーンタイム(画面を見る時間)を禁止するといった自然教育を実施する学校に我が子を入学させ、子どもたちが6年生になるまでコンピュータートレーニングを受けさせないといった子育てを行っているそうです。開発者側は、ここまで神経質に、わが子をデジタル機器から守ろうとしているのです。
たばこの箱には「喫煙はさまざまな疾病になる危険性を高め、あなたの健康寿命を短くする恐れがあります」と書かれていますが、同様にスマホの画面にも定期的に「デジタル機器の長時間使用は子どもの脳に悪影響を及ぼす恐れがあります・スマホには依存性があります」というメッセージが表示されても良いのではないかと言われています。そうしなければならないほど、スマホには明らかな中毒性があるため、乳幼児にスマホは不要なのです。そのことに大人が早く気付き、その危険性から子どもたちを守る方法を社会全体で考えることが喫緊の課題だといえます。
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クラスだより |
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さ く ら 組 |
今月は、3月上旬に横山町の和光こども園で催される「園児の集い」や園生活最後の舞台発表の機会となる「生活発表会」に向けての練習を本格的に始める他、生活発表会の当日、さくら組の保育室に展示する共同制作にも取り組むことにしています。
「園児の集い」では、今回は遊戯を発表します。男の子グループ1曲、女の子グループ1曲、全員で1曲の計3曲踊ります。これまで、たくさんの候補曲を聴いたり踊ったりする中で、子どもたちの中から「この曲を発表したい!」という声が聞かれました。そこで、子どもたちが選んだ3曲を踊ることにしました。子どもたちには『さくら組さんだけの秘密』と言って、曲名は当日まで周知しないことを約束したので、どんな曲を選んだか舞台での発表を楽しみにしていてください♪
生活発表会では『しんらんさまミュージカル~新・得度編~』を演じます。給食や午睡の期間にCD音源を流していたので、内容を覚えている子が数名いました。遊戯会のミュージカルでそれぞれ中心的な役割を担ったことで自信がついたようで、生活発表会でしんらんさまのミュージカルを発表することを伝えると、「私の役はどれ?」とか「僕しんらんさまがいい!」など、それぞれ演じることを楽しみにしているようです。意欲的に取り組めるように配慮していきたいです。
生活発表会の練習は園児の集いの練習と並行して行うので、同時に覚えることがたくさんあるかと思いますが、さくら組の子どもたちは遊戯会でも遊戯・フィナーレ・ミュージカルに同時に取り組み、素晴らしい成果を披露してくれました。今回も「園児の集い」・「生活発表会」共に、園生活最後の集大成として一段と成長した姿を見せてくれるものと期待しています。
制作活動では、童謡『鬼のパンツ』の中から鬼のパンツを題材に取り上げます。子どもたちの中にはアニメ『鬼滅の刃』に登場する鬼の影響からか、「鬼は怖い強いものだ」というイメージがあるようですが、なぜか『パンツ』という単語が面白かったようで、『鬼のパンツ』という言葉を耳にすると大爆笑していました。その、楽しい気持ちを制作活動に反映させていきたいです。
この他、「もじとかず」や「たのしいかず」のワークの学習を予定しています。4月から定期的に取り組んできたワークでの学習も残りわずかになってきました。最近は、新たなページに進むたびに「あっ、あと少しで終わる!」と言って、ワークをすべて終わらせることへの“達成感”を感じている子もいたりします。
また、平仮名や数字を単に書く練習をするだけではなく、設問に取り組む中で、覚えた数字を使って足したり引いたりする機会が増えてきました。子どもたちは、学習中に指を折って数えたり、子ども同士で「2+3=5だよ!」と教え合ったり、「じゃあ、3+4は何でしょうか?」と問題を出し合ったりして、数字を足したり引いたりすることへの興味を深めています。子どもたちが、さらに意欲的に取り組めるように一緒に問題を考えたりしていきたいです。
今月は、園児の集いや生活発表会の練習、共同制作などが活動の中心になる他、就学を意識してワーク学習も頻繁に予定しているので、合間を見て気分転換に子どもたちの好きな「戸外遊び」や「ルールのある遊び」なども取り入れようと思っています。
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も も 組 |
今月前半は、縄跳びやカルタ遊び、制作などを予定しています。
縄跳びでは「①バランス感覚を養い体幹の強化につなげる ②縄を回して跳ぶという2つの動作を一定のリズムで繰り返し行うことでリズム感覚を養う ③すぐには出来なくても諦めずに取り組む力をつける」以上3点を目標に取り組んでいきます。これまで数回取り組んでいるのですが、縄を回して1回跳ぶことのできる子が若干いるものの、半数以上の子はまだ縄を上手く回せなかったり、回す・跳ぶのタイミングが合わなかったりして、なかなかうまく跳べずにいます。先ずは“保育者が回したり揺らしたりした縄をタイミングよく跳ぶ”ことから始め、最終的には“縄を回して跳ぶ”ことを目標に、少しずつ達成感を味わいながら上達していけるように援助していこうと思っています。
カルタ遊びでは、先月遊んだ「名前カルタ(平仮名で名前だけ書かれたカルタ)」に子どもたちの顔写真を追加して、平仮名をまだ読めない子も楽しみながら参加できるような「名前カルタ②」をすることにしています。普段からよく耳にする「自分の名前」を題材にすることで、自分の名前に使われている平仮名を通して平仮名に興味を示したり、友だちの名前や苗字への関心を高めたりするきっかけになれば良いなと思っています。
制作では、雪をイメージする「スノードーム」を題材に取り上げます。スノードームは、透明の容器に人形や建物、町並みなどの小型模型と小さな白い粒を入れ水で満たして密閉したもので、容器の形状は球形かドーム形をしていて、動かすと白い粒が容器内で舞い上がり、ゆっくりと落ちていくさまが、雪が降っているように見えることからこの名がついたといわれています。鹿屋の市街地はあまり雪が降らないこともあり、子どもたちは雪になじみがないと思われるので、雪の画像や映像を見てみんなで共有し、イメージを膨らませてから制作に入っていきたいです。
今月後半は、涅槃会の行事があったり、生活発表会に向けての練習を始めたりしていきます。
生活発表会では、4月当初から毎月定期的に取り入れてきた楽器遊びの中から、子どもたちの好きな楽器を使って、みんなで「合奏♪」をすることにしています。鈴やカスタネット、タンブリン、鍵盤ハーモニカなど様々な楽器を使い、息を合わせてリズムを打ったり、一緒に歌ったりして、みんなで演奏することの楽しさを味わうことを意識ながら練習を進めていけたらいいなと思っています。また、生活発表会では共同制作を行い、できあがった作品を室内に展示します。毎月の制作は、それぞれ個別に行っていますが、今回はみんなで協力し合いながら一つの作品を作りあげていきます。お互いに協力し合いながら作っていく過程で、分からないところは教えたり教えられたりすることで、友達との絆が一層深まることを期待しています。
この他、平仮名の書き取りや切り紙遊びなどのテキスト学習、トランプ遊びなどを予定しています。トランプの2~10までのカードは視覚的に数を認識できるため、まだ数の概念がはっきりしていない子でもなんとなく数の大小がわかります。そこで、数を合わせる遊びや大小を競う遊びを通して、数の大きさや順番など「数」の概念の理解に結び付けたいです。 |
う め 組 |
今月から3月に行われる生活発表会に向けての練習を始めます。生活発表会でうめ組は、『ごろりんごろんころろろろ』という絵本の内容を暗記して発表することにしました。年度当初は語彙数も少なく、自分の思っていることをうまく言葉で伝えられなかったり、発音や発声がはっきりしなかったりする子もいたりしましたが、「言葉で伝えること」を目標に日々過ごしてきたこともあり、発音がはっきりしたり、思っていることをきちんと伝えられるようになってきました。そこで、言語面での成長の跡をご覧いただくために、絵本の暗唱にチャレンジすることにしました。遊戯会で自信をつけた子も多いので、楽しみながら発表することができたらいいなと思っています。また、うめ組での最後の舞台発表の機会になるので、達成感を味わえるようにしたいです。
今月後半は、この絵本に関連する共同制作を予定しています。これまで制作活動は個々に行ってきましたが、今回はクラス全員で協力し合いながら作り上げていきます。1つの目標に向かって取り組む中で、お互いに助け合ったり教え合ったりすることで、子ども同士の絆が深まればいいなと思っています。出来上がった作品は、生活発表会当日うめ組の保育室に展示しますので、チケット交換で各保育室をまわられる際、ぜひ子どもたちと一緒にご覧ください。
設定保育では、「たのしいかず」や「はじめてのせん」のテキストを使った学習やひも通し遊び、洗濯バサミを使った遊び、じゃんけん列車などを予定しています。
「たのしいかず」のテキストを使った学習では、「数をかぞえる」をテーマに、4つ、5つの具体物を数えて学習する予定です。「はじめてのせん」のテキストを使った学習では、「もこもこ線・ぐるぐる線をかく」をテーマに指定された線を書くことに取り組みます。もこもこ線・ぐるぐる線を書いた後は、ひらがなカードを使用し文字への興味に繋げていきたいと考えています。うめ組の子どもたちは、まだ指先の力がなかったりするので、はさみを使う時にうまく開けなかったり、鉛筆で書く時の筆圧も弱かったりしています。そこで、ひも通し遊びや洗濯バサミを使った遊びなど、指先を使う遊びを保育に取り入れて、指先の力や巧緻性を育んでいこうと思います。
じゃんけん列車は、近頃、自由遊びの時にじゃんけんをして遊んでいたり、おもちゃを使う際、どちらが使うかをじゃんけんで決めたりしているので取り入れてみることにしました。じゃんけんは、単に勝敗を決めるだけでなく、対戦相手の出方を予測して自らの出し手を選ぶことで、脳を活性化させることができます。また、非常にシンプルですが、リズム感や反射神経を養う要素も含まれているので、楽しく遊びながら知育効果を享受できる点が魅力です。中には、まだルールをよく理解することのできていない子もいるので、事前によくグー・チョキ・パーの関係性を説明して、遊びを通してじゃんけんの勝ち負けや面白さを理解していけるようにしていきたいです
制作活動では、「手袋」を題材に取り上げます。今回は、クレヨンと絵の具をあわせた「はじき絵」の技法を使って作ることにしています。クレヨンで描いた絵の上から絵の具を塗ると、クレヨンが水をはじくので、それを見て子どもたちがどのような反応をするのか楽しみです。
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す み れ 組 |
今月前半は、ルールのある遊びやひも通し遊びを予定しています。
ひも通しは、一見単純な遊びのようですが、「巧緻性」「集中力」「思考力」「創造力」「自己肯定感」などの非認知能力を養うことができます。非認知能力とは、テストなどで数値化することができない内面的な能力のことで「目標を決めて取り組む」「意欲を見せる」「新しい発想をする」「周りの人と円滑なコミュニケーションをとる」といった、人生を豊かにする上でとても大切な能力です。指先を器用に使う能力である巧緻性は、運動能力やコミュニケーション能力とも関係があり、手先の器用な子どもほど意欲的で社会性が高い傾向にあるとされています。この巧緻性を高めるには、幼児期に手や指を使う訓練を繰り返すことが必要で、その点、ひも通しは左右の手で異なる動きをしながら細かな作業を行うため、指先を使うトレーニングに最適です。また、穴を見ながら紐を通すためには集中して取り組む必要があるため、楽しく遊ぶうちに徐々に集中力が培われます。思考力は、自分で解決策を導き出すために必要となる能力ですが、身につくと良好な人間関係を築くことができます。
後半は、鉛筆の練習や制作を予定しています。うめ組に進級すると、数字や線のワーク等がカリキュラムに加わり、鉛筆を使う機会が増えるので、それに備える意味で、正しい鉛筆の握り方や書く時の姿勢など、基本的なことが身に付くようにしていきたいです。制作では、季節の風物詩の中から「ひなまつり」を題材に取り上げます。遊戯室にひな人形の段飾りが飾られるので、それを見たりして、制作を通してひなまつりの行事への関心を高めたりしたいです。
生活面では、登園するとほとんどの子が保育者に促されなくても自分から進んで帳面やタオルを出したり、リュックを所定の棚に入れたりすることが出来るようになってきました。今月から給食やおやつの後は、自分で食器やコップを片づけたり、エプロンやタオルをロッカーの袋に入れたりするようにしていきます。また、帰る際は自分のリュックをテラスに並べる練習も始めることにしています。使ったものを片づけたり、自分のものを所定の場所に置いたりするなど、身の回りのことは自分で行うようにすることで、基本的生活習慣の自立を図っていきたいです。
排泄面では、ほとんどの子が漏らすことなく終日パンツで過ごし、保育者に促されなくても「トイレに行ってきます」と言えるようになってきました。中には、まだ目で訴えたり、「うーん」と言いながら保育者から声をかけてもらうのを待っていたりする子がいるので、自分でいえるように声掛けをしていきたいです。また、まだオムツの子どもたちは、パンツで過ごす時間を少しずつ増やしていますが、保育者に促されてトイレに行ったりしているので、自から声を発したり自分のタイミングでトイレに行ったりするように意識付けしていきたいです。
食事面では、半数の子がお箸を使って食べる練習をしています。まだこぼしたり、うまく使えなかったりする子もいたりしますが、少しずつ上手になってきました。お箸を使って遊ぶ玩具があるので、保育に取り入れて、楽しく遊びながらお箸を上手に使えるようにしていきたいです。
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も み じ 組 |
先月から新しいお友だちが1名増えて、男の子12名、女の子4名の16名になりました。今月前半は「感触遊び」を計画しています。感触遊びとは、身の回りにものに触れて、サラサラ、ふわふわ、ぐにゃぐにゃ、べたべた、くしゃくしゃといった感触の違いを楽しむ遊びのことです。例えば、「冷たさ」を感じる氷遊びや「べたべた」を感じる粘土遊び、「ドロドロ」を感じる泥遊び、新聞紙をもんで「くしゃくしゃ」を感じる新聞紙遊びなどがあります。感触遊びでは、楽しみながら「握る」「つまむ」「離す」「引っ張る」「破く」など、指先や手の運動を促すことができます。また、触感遊びを繰り返すと、子どもたちは自分の身の回りの物へ興味関心を持つようになり、想像力や思考力が高まったり、様々な素材に触れることで五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)を育んだりすることができます。多くの素材を準備して遊ぶことにしているので、子どもたちが素材ごとにどのような反応を見せてくれるのか楽しみです。
制作活動では、季節の風物詩の中から「ひなまつり」を題材に取り上げます。もみじ組の子どもたちには、まだ「ひなまつり」とはどのような行事なのかよく理解できないと思うので、絵本に載っているひな人形を見せたり、ひなまつりの歌をうたったりして、興味を持って取り組めるようにしたいです。出来上がった作品は、保育室の壁面に飾る予定です。この他、3月の生活発表会に向けての練習を始めます。舞台発表では、4月からこれまでの成長の跡と、子どもたちがそれぞれ身に付けてきたことを中心に発表することができたらいいなと思っています。
天気の良い日は、室外に出てボールを使った活動的な遊びをしたり、砂場や大型遊具で遊んだりすることにしています。最近、室内を走ったり飛び跳ねたりする子が多くなってきました。これは、歩行機能が一段と進み、走る・跳ぶなどの基本的な運動機能が成長し、身体のコントロールが上手になってきているからです。園庭を思いきり走り回ったり、大型遊具に登ったり、ボールを投げたり蹴ったりして遊ぶことで、一段と運動機能の発達を図っていきたいです。
食事面では、食べ物が自分の前に並べられるのを静かに待ち、きちんと食前の挨拶をしてから食べるようにしています。少しずつですが「合掌して、みんなで食前の挨拶をしてから食べる」ということが身についてきました。まだ、お椀やお皿を持って食べない子が多いので、食べる時はお椀やお皿を持って食べるように声かけしていきたいです。また、スプーンからお箸に移行する際は「上手持ち」➡「下手(逆手)持ち」➡「鉛筆持ち」の3段階で進めていきますが、まだ上手持ちの子が多いので、個々の習熟度に添いながら下手持ちになじめるようにしていきたいです。
言語面では、語彙数が増えると共に、言葉をはっきりと発音することのできる子が増えてきました。言葉の数が増えたことにともない、友だちと関わって遊んだり会話を楽しんだりする姿も見られるようになってきました。また、泣いている友だちがいると、近くに行って声をかけたり、頭を撫でたりするなど、友だちのことを思いやる心が育ってきているようです。これからも、絵本の読み聞かせやカード遊びを通して、言語面での発達を図っていきたいです。
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つ ぼ み 組 |
今年度のつぼみ組は4名でのスタートということもあり、前半は比較的静かな雰囲気で推移していましたが、9月から毎月新規の入園があり、だんだん室内が活性化してきています。今月も1日に1名、月途中に1名の入園があり13名になるので、さらに賑やかになりそうです。
月齢8か月の子は、入園当初は泣いて過ごしていましたが、少しずつ園生活に慣れてきて、周囲の色々な物に興味を示すようになりました。ハイハイやつかまり立ちをしながら目の前の玩具に手を伸ばして触ったり掴んだり、機嫌のよいときにはひとり遊びを楽しんだりしています。そこで今月は、ボールや風船などを使って活動的な遊びを行い、歩行に繋げていきたいです。
ボール遊びは、0歳児は主に転がして遊んでいますが、1歳になると転がるボールを受けとめたり投げたりするようになります。ボール遊びは、手や腕の運動能力・操作性を高めたり、目や記憶力を鍛えたりすることにもつながるので、定期的に取り入れていこうと思っています。
1歳になった子どもたちは、行動範囲が広がり、活動的な遊びをするようになってきました。室外で遊ぶことが好きで「お外で遊ぼうか」と声かけすると、とても喜ぶので、今月も天気の良い日は暖かい時間帯を見計らい、積極的に芝生園庭や第一園庭に出て活動の範囲を広げていきたいと考えています。戸外遊びには、「太陽の光を浴びることで基礎代謝があがる」「身体を動かすことで心肺機能が高まる」「空腹感を感じ食欲がわく」「睡眠の質があがる」「生活のリズムが整う」「運動することでストレスが発散される」などの効果が期待されます。つぼみ組は、終日室内で過ごす機会が多いので、積極的に戸外遊びを取り入れていきたいと思います。
最近は、自我意識が芽生えてきたようで、食事のときは自分でスプーンを持って食べようとしたり、靴下を脱いだり履こうとしたりするなど、「自分のことは自分でしよう」とするようになってきました。まだ、自分一人だけの力ではうまくできないことが多いのですが、子どもたちの自立への意欲を大切にして、「出来た♪」という達成感を原動力にしながら、「食事」「睡眠」「排泄」「清潔」「衣服の着脱」等の基本的生活習慣の自立への基礎的な力を培っていきたいです。
今月の制作活動では、季節の風物詩の中から少し前倒しをして「ひなまつり」の雛人形を題材に取り上げます。「ひなまつり」は3月3日の桃の節句のことで、女の子の健やかな成長や幸せ願って祝われる行事です。また、雛人形は、子どもたちの変わりに病気や事故から守ってくれるとされています。つぼみ組の子どもたちは、まだ「ひなまつり」の行事の意味をよく理解することはできないので、始めに絵本を通して簡単に説明をしたり、ひなまつりの歌をうたったりして、先ずは「ひなまつり」は楽しい行事だということを伝えたり、雰囲気だけでも味わえるようにしたいと思っています。また、出来上がった作品は保育室のコルクボードに飾ることにしています。
暦の上では間もなく立春ですが、いろいろな感染症が流行しやすい時期なので、室内や玩具の消毒などを徹底していきたいと思っています。これからも子どもたち一人ひとりの健康維持に十分に配慮しながら、毎日の園生活を元気で楽しく過ごせるようにしていきたいです。
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給 食 だ よ り |
今月の給食は『大根』を汁物や煮物に多く取り入れる予定です。大根には、ビタミンC・カリウム・食物繊維などの栄養素が含まれています。ビタミンCは、免疫機能を高める効果が期待できるので、風邪をひきやすいこの時期は特に摂取したい栄養素です。免疫機能とは、病原菌やウイルス、毒素などが体に入ってきた時に攻撃したり、体の中の異常な細胞を見つけて排除したりするなど、悪いものを退治して体をすこやかな状態に保つ機能です。免疫機能を整えるには、規則正しい生活やストレスを溜めないことなどが重要ですが、腸にアプローチすることで免疫機能を正常化させることができることが近年の研究でわかってきました。カリウムは、体内の過剰なナトリウムや水分を排出する働きがあります。食物繊維は腸内細菌の働きを助け、おなかの調子を整えるのに役立つ成分です。また、大根には消化酵素が豊富に含まれています。消化酵素とは、でんぷん・たんぱく質・脂質などを分解する働きを持つ酵素で、食べ物の消化吸収するために使われます。基本的には体内で十分な量が分泌されていますが、大根のように消化酵素が多い野菜では、含まれる酵素が補助的に働いて消化を助けてくれます。ただし、加熱すると酵素の働きが失われるため、大根おろしやサラダなど生で食べる必要があります。
その他の給食には「鮭フライ」「ヤンニョムチキン」「おさかなシューマイ」がある他、おやつには「ココアスノーボール」「大豆の甘辛揚げ」「鬼まんじゅう」「きな粉団子」などがあります。
今月も給食やおやつを楽しみに元気に登園してほしいです。

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