保育指導計画  


3歳児「まことの保育」 指導計画
主 題 ね  ら  い 留 意 事 項
4 信順 おがみます 仏さまを拝むことは、「仏さまを拝めば、自分に何らかの利益をもたらしてくれる」といったような、取り引きのためではない。損か得かではなく、たとえ自分の目には見えなくても、本当に心から頭を下げることの出来る真実(まこと)のはたらきがあるということを知らせる。 ・お参りの時、念珠は通常左手に持ち、床に置いたりせず、大切に扱うことを教える。
・合掌の時はしずかに手を合わせ、パチンと音をさせないことを教える。
・仏教讃歌は、歌詞の意味をよく理解して、元気よく歌うように声かけする。
5 讃嘆 たたえます 自己中心性の強い幼児期には、他をほめるということはなかなか難しいもの。日頃口にしている「ナモアミダブツ」が仏さまをほめる尊い行為であることを伝え、それが何よりも素晴らしいことだと教えることで、他を認めそれを素直にほめることの出来る心を育む。 ・「ナモアミダブツ」と、きちんと声に出して称えることを教える。
・「ナモアミダブツ」と呼ぶと、その声の中に仏さまがいることを教える。
・友だちが良いことをした時には、みんで一緒にほめるようにする。
6 歓喜 つよくのびます 「歓喜」とは心身で共に味わう喜びのこと。「根を養えば樹は自ら育つ」といわれるように、強く伸びるためには、幼児期に生きる喜びを心身で感じることの出来る体験が大切。また、一人ひとりの持ち味を十分に認めながら、自らをあるがままに表現できる環境を設定して自立心を育む。 ・遊びの中で、楽しい・嬉しいという「喜び」の体験を多く持てるようにする。
・善いことと悪いことの判断が正しく出来るように教える。
・身の回りのことがきちんと自分で出来るように援助する。
7 照育 あおぎます 光は、動植物だけではなく、人間にとっても成長していく課程で大切なはたらきをする。しかし、心が育つためには、心の闇を照らす真実の光がなくてはならない。子どもがのびのびと自分を表現できる場を与えて、個性のままに輝きを増して、自ら育って行けるよう待つことを心がける。 ・生き物はどのようにして育つか、周囲の環境をよく観察したり、みんなで一緒に考えさせる。
・子ども一人ひとりが、自分の思いを表現出来るような機会を多く与える。
・どんな人も、物も光の力によって育てられていることを教える。
8 反省 かえりみます 子どもは注意を受けても、叱られると間違いはそれで帳消しになると思いがち。言葉で謝っただけで「済み」になる訳ではないので「済みません」というが、他人に迷惑をかけた時には素直に謝罪の言葉を口にすることを教え、次から間違えないためにはどうするか考えることを習慣化する。 ・間違えた時には、その理由を明らかにしてわかりやすく教える。
・「すみません」「ごめんなさい」という言葉を素直にいえるようにする。
・「いいよ」と言って、他人の過ちを許せる寛容な心を育む。
9 報謝 はげみます 「有り難う」という言葉は、それらのものや行為を受ける自分ではないことを反省した中からわきあがる感謝の気持ちを表したもの。人に対してだけでなく、あらゆるものに対しても心を通わせ、感謝の思いを抱き、素直に「ありがとう」と口に出来るような豊かな心を育む。 ・親切にしてもらった時には、必ず「ありがとう」と言うことを教える。
・人だけではなく、多くのものからもお世話になっていることに気付かせる。
・世の中には「無駄なもの」は一つもないことを教える。。
10 聞法 よくききます 「聞く」ということは、具体的には「聞いて理解する」ということ。話を聞いたといっても、その聞いた話の内容を自分の言葉で語れなければ、それは聞かなかったのと同じである。「耳は二つ、口は一つ」と言われるが、話すことにもまして聞くことの大切さが身につくようにする。 ・話す前には、指遊び・手遊びなどをして集中力を高めるような配慮を行う。
・話を聞く時には話す人の眼を見て、頷きながら聞くように教える。
・話が終わったあとは、もう一度話の内容の概略を話して、聞いた内容を確認させる。
11 領解 こころがけます 集団生活の中で、自分勝手な行動は周囲の人々に迷惑をかけてしまう。そこで、集団においては、誰もが必ず守るべき「きまり」が設けられている。自己中心性の強い幼児にとって、いろいろなきまりを守ることは窮屈かもしれないが、きまりを守ることを通して忍耐の必要性を学ばせる。 ・社会生活を送る上では、いろいろな「きまり」を守ることの大切さを教える。
・園には、どのような「きまり」があるのかを繰り返し教える。
・いろいろな「きまり」を守らせることによって、自律心を育む。
12 精進 つとめます 幼児期は、物事への興味が次々と移っていくことが多いので、一つのことに集中してそれを継続させるような配慮が大切。また、はじめはたとえ困難に見えるようなことでも、一見つまらないような身近な努力の積み重ねにより、やがて必ず実現することを、体験を通して実感させる。 ・すぐには出来なくても、毎日の積み重ねが大切であることを教える。
・それぞれの子どもの持ち味に応じて、集団の中で集中して遊べるような配慮をする。
・努めているときには必ずそのことを評価して一緒に喜ぶ。
1 報恩 よろこびます 日頃、何気なく目にしているものや事柄には、それが成り立つまでに、自分達の目にはみえない多くの支えやはたらきがある。また、それが当たり前ではないことを教え、自分が多くのいのちやはたらきによって、さまざまな恩を受けていることに気付かせる。 ・自分のいのちは自分ひとりだけのものではないことを教える。
・絵本や物語などを通して、いのちの尊さに気付くことが出来るように配慮する。
・目には見えなくても、いのちをささえるはたらき(おかげさま)があることを教える。
2 和合 なかよくします 「争い」は常に善と善とのぶつかりあいによって生じる。したがって「けんか」は奨励すべきものではないが、起こった時には、お互いの立場になって考えたり、どのようにすれば仲よく出来たのかを子ども達自身に述べさせて、敬い合い支え合うことの大切さに気付かせる。 ・自分だけがいつも正しい訳ではないことを教える。
・相手の立場になってものごとを考えることを教える。
・自分が言われたりされたくないことは、友だちもイヤなのだということを教える。
3 奉仕 てつだいます 「お手伝い」は、見返りを期待しない無償の行為であると同時に、子どもにとっては興味のある遊びの一つであり、社会性を広げる貴重な体験の機会である。身近な行為の中に手伝いがあることを教え、他人から信頼され一人前と認められたことに喜びを感じることで、自分の存在意義をもてるように導く。 ・「お手伝い」は、とても良い行為だということを教える。
・手伝いをした時には、必ずほめてその意欲を育てる。
・自分が「役に立った」という喜びを体験できるような機会を与える。

4月〜6月 7月〜9月 10月〜12月 1月〜3月
信順 お参りの時、念珠は床に置いたりせず、大切に扱うことを知る。 合掌の時はしずかに手を合わせ、パチンと音をさせたり、念珠で遊ばないようになる。 仏教讃歌は、歌詞の意味をよく理解して、元気よく歌えるようになる。 目には見えなくても、仏さまはいつでもどこでもそばにいて下さることを知る。
讃嘆 「ナモアミダブツ」と、きちんと声に出して称えることができるようになる。 自分から進んで元気よくあいさつをすることは、相手をほめることと等しいことを知る。 友だちが良いことをした時には、自分かに進んでそのことをほめることが出来るようになる。 友だちの良い点を素直にほめることが出来るようになる。
歓喜 身の回りのことが、きちんと自分でできるようになる。 遊びの中で、楽しい・嬉しいと感じる体験を多く持つ。 善いことと悪いことの判断が正しく出来るようになる。 嬉しい・楽しいと感じたことを言葉や身体を使って表現できるようになる。
照育 生き物はどのようにして育つか、周囲の環境をよく観察しながら、友達と一緒に考えられるようになる。 人や、物は光の力によって育てられていることを知る。 季節の移り変わるさまを見て、いのちの不思議さに目覚める。 のびのびと自分を表現する楽しさを知る。
反省 間違えた時には「すみません」「ごめんなさい」という言葉を素直にいえるようになる。 他人の過ちを、「いいよ」と言って許せる寛容な心が持てるようになる。 自分が間違えた時には、その理由を理解することができるようになる。 自分が間違えた時は、次からどうすれば良いか、考える力を身に付ける。
報謝 親切にしてもらった時には、必ず「ありがとう」と言えるようになる。 人だけではなく、周囲の多くのものからもお世話になっていることを知る。 世の中には「無駄なもの」など一つもないことを知る。 ものを大切にする「もったいない」の心を身に付ける。
聞法 話を聞く時には、話す人の目を見て聞けるようになる。 話を聞く時には話す人の目を見て、頷きながら聞くようになる。 話を聞く時は、おしゃべりをしないで最後まできちんと耳を傾けるようになる。 話を聞き終えた後は、話の内容を自分の言葉で言えるようになる。
領解 園には、どのような「きまり」があるのかを知る。 いろいろな「きまり」は、自分たちのためにあるのだということを知る。 誰も見ていなくても、「きまり」を守ることが出来るようになる。 いろいろな「きまり」を守ることを通して、自分勝手な行いを慎むようになる。
精進 集団の中で、集中して遊ぶことが出来るようになる。 すぐには出来なくても、毎日の積み重ねが大切であることを知る。 すぐに諦めないで、最後まで続けることの大切さを知る。 目標に向かって、継続できる力を身に付ける。
報恩 ものごとには、かならず原因があることを知る。 絵本や物語などを通して、自分のいのちが支えられ助けられていることを知る。 自分のいのちは自分ひとりだけのものではないことを知る。 目には見えなくても、いのちをささえるはたらき(おかげさま)があることを知る。
和合 自分だけが、いつも正しい訳ではないことを知る。 自分が言われたりされたくないことは、友だちも嫌だということを知る。 相手の立場になってものごとを考えることが出来るようになる。 自分が言われたり、されたくないことは、友だちに対して慎むようになる。
奉仕 「お手伝い」は、他の人に喜ばれるとても良い行いであることを知る。 「お手伝い」を通して、自分が他の人の役に立つ存在であるということを喜ぶ。 身近な行為の中に「お手伝い」があることを知る。 自分が誰かの役に立つ存在であることを喜ぶ。


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